あるハウスメーカーを選んで家を建てる事にしました。選ぶまで悩んだハウスメーカー、実際選んだハウスメーカーと建てた家の費用の内訳を公開します。以前書いた記事はこちら↓↓
目次
ハウスメーカーを耐震等級で比較
見学会回りの後、ハウスメーカーを4つまで絞り込みました。

それをさらに一つに絞るため、耐震等級などで比較する事にしました。
耐震等級とは
耐震等級とは、地震に対する建物の強さを等級で示したものです。1~3の3段階で、数字が大きいほど耐震性能が高くなります。
耐震等級1 | 建築基準法上の必要最低限の耐震強度。 震度6強~7の地震の場合、即倒壊はしないレベル。 |
耐震等級2 | 等級1の1.25倍の耐震強度。 震度6強~7の地震の場合、ある程度の修理が必要レベル。 |
耐震等級3 | 等級1の1.5倍の耐震強度。 震度6強~7の地震の場合、軽い修理が必要レベル。 |
日本のような地震大国には、家を建てる上で一番重要な要素だと思います。個人的に、間取りやデザインよりも重要だと思います。

とは言え、一般的に等級が上がるほど柱・梁が太くなりコストがかかります。一般住宅に耐震等級3は過剰、という声もあるので、この辺は予算と相談案件ですね。
ミサワホーム
坪単価:60万~80万円。商品プランにもよりますが、「smart style o」と「MJウッド」の商品は耐震等級3です。温熱環境は最高レベル4です。

2009年・2010年に南極という過酷な環境下で昭和基地を建設した実績があります。その事から東北地方・北陸地方などの寒冷地に人気のハウスメーカーです。北陸地方在住の筆者にとっても選択肢の一つでしたが、安い商品と高い商品の性能の差が激しく感じられました。真ん中の商品が無いと言いましょうか…それで真ん中を求めていた筆者の選択肢から外れました。
玉家建設
坪単価:65万~80万円。耐震等級2です。

とても大きい日本家屋を、バンバン建設される会社です。あくまで噂ですが施主さんに医者が多いらしいです。それでなのか営業さんが常にどーんと構えてます。「うちで建てても建てなくてもどっちでもいいですよ。」という感じで必死さゼロ、良い意味で余裕があります。こちらもミサワホームと同じく、安い商品と高い商品の差が激しいと思ったので筆者の選択肢から外れました。
タカノホーム
坪単価:55万~75万円。耐震等級は消防署や警察署と同等、最高ランク3です。

独自研究によってここまで建築基準を大きく上回っているハウスメーカーは、北陸では他に見つけられませんでした。それでかなり長い間、タカノホームにしようかなと悩みました。
ミヤワキホーム
最終的に筆者が選んだ所は、ミヤワキホームという工務店でした。

温熱環境はミサワホームと同じ最高レベル4でした。坪単価と耐震等級についてはあえて書きません。気になる方は直接聞いてください。(→ミヤワキホーム公式ホームページ)

代表取締役の宮脇さん自身が「一級建築士」で「一級建築施工管理技士」「木造耐震診断士」「健康住宅アドバイザー」などの有資格者です。他の営業さんもその薫陶を受けているのか、営業さんもかなりしっかりした説明をしてくれました。
ミヤワキホームの決め手
低い広告費

- 総合住宅展示場→モデルハウス非所持
- テレビCM→ゼロ
- 雑誌広告→ほんの少量
- 見学会→随時開催
…と広告費はほとんど見学会くらいでした。(広告費が高いとどんな所が問題なのか書いた記事はこちら→ハウスメーカー・工務店の選び方ポイント)
耐震等級

耐震等級は確かに重要ですが、大手ハウスメーカーが強調する「耐震等級2」「耐震等級3」はその商品シリーズの標準という事です。他のどんなハウスメーカーでも事前にお願いすれば大丈夫なので、ミヤワキホームを選びました。
耐震等級よりも重要な事
ハウスメーカーもしくは工務店の人が「我が社は地震に強いです。」といくら言っていても、施主が「耐震等級2か3にして下さい」とお願いしておく必要があります。間取り設計前に「耐震等級2か3を取りたい」という事を伝えれば、どの会社でも耐震等級が取れるように設計して建ててくれます。
富山県で土地購入

土地価格
土地は61.49坪(203.3㎡)で約653万円なので、10.6/坪となります。富山県の中では平均的な価格です。ただこの他にも手数料がかかります。
土地購入手数料
- 仲介手数料:28万円。
- 売買契約書の印紙代:1万円。
- 所有権移転の登記費用:約5万円。
- ローン手数料:0円。(土地は一括支払いしました)
土地を買う時は、土地代プラス40万円かかると思ったら良いかと思います。
ミヤワキホームの見積金額
設計料
設計料はそれぞれのハウスメーカー・工務店・設計事務所で違います。ハウスメーカーによっては請求されない場合もありますし、設計事務所は少しだけ高額になりがちです。ミヤワキホームさんの場合は10万円でした。写真は実際に設計してもらった間取り図面です。

設計後に違う建築会社になったら10万円は戻ってこないという契約です。この図面確認後に本決まりになったので、設計料10万円は契約金に充てられました。
見積り書
新築の家は1階22.62坪・2階11.75坪で、延床面積は34.37坪です。その当初に出してもらった概算見積書がこちら。

ここから微増しました。

- 基本本体工事
2065万円。2108万円 - 住宅設備(キッチン、お風呂、洗面台、トイレ)
200万円。181万円 - 外部給排水
70万円。40万円 - 製作家具
70万円。53万円 - カーテン
35万円。29万円 - エアコン
35万円。25万円 - ウッドデッキ
20万円。23万円 - 食器棚30万円(追加)
- スキップフロア45万円(追加)
住宅とは別に62万円かかりました。
- カーポート無し、車3台分土間コンクリート:約40万円。
- 庭の防草シート砂利敷き26㎡:約10万円。
- 植樹・庭土・サギゴケ:12万円
これに消費税とローンが付いて、ぎりぎり3000万円に収まりました。
見積もり増減
ちょこちょこ減額を試みました。

浴室の棚板の数を減らしたり、電気を概算見積書よりも安価なものにしたりと、…まあ本当にちょこちょこですが、25万円減額に成功。
見積もりページ数について
一般的な新築住宅の詳細見積書は、段階別に内訳分類されたものが30ページ以上あるのが普通です。もし建築本体工事を「一式工事」とまとめていたり、ページ数が少なかったりする見積書は危険です。建築会社としては内訳明細が無ければ「この見積書に○○と△△は入っていません。」と説明して追加費用を請求しやすいからです。
- 1ページ目:見積り金額の総額
- 2ページ目:大項目の合計金額(建築工事・附帯工事・経費)
- 3ページ目以降:各工事種別の内訳明細金額(仮設工事・基礎工事・タイル工事・屋根工事・板金工事・内装工事・給排水設備工事・電気設備工事)
確認するのは大変ですが、内装材の種類・建具の数・窓の数・熱感知報知器の数・コンセントの数など「一式」ではなく「単価×数量」で分かるような見積書を出してもらって下さい。ミヤワキホームの場合、集計3ページ・建築26ページ・設備その他16ページで、合計45ページの見積書でした。
支払い総額
結局我が家の支払いは、
- 土地代:約653万円+手数料34万円
- 住宅工事:約3000万円+追加47万円
- 外構工事:62万円
総額3796万円になりました。家は人生で一番大きな買い物と言われますが、真実を言い当てていると思います。
総論:おすすめハウスメーカー4選・実際選んだハウスメーカー
家造りに当たって筆者が感じた事は、注文住宅を建てる際にハウスメーカーに「坪単価」と「耐震等級」を聞いてもさしたる意味は無いかなという事です。ハウスメーカーの坪単価がどうであれ、予算を伝えてお願いすればそのように建ててくれます。間取り設計前に「耐震等級2か3を取りたい」という事を伝えれば、どのハウスメーカーでも耐震等級が取れるように設計して建ててくれます。重要なのはハウスメーカーや工務店のそれぞれの特徴(人材・経験・独自の空調システム・独自の地震対策等)を知る事です。家造りの際にはぜひ坪単価よりも、それらの点をご留意ください。